【イベントレポート】活動報告会「地域創生ってなんだ?inふくしま」(11/14)その①復興支援員プレゼン

2016年1月6日

2015年11月14日、福島県とふくしま復興応援隊主催で開催した「地域創生ってなんだ? in ふくしま」。
このイベントは、県内で活躍する復興支援員(復興応援隊)と、地域おこし協力隊の活動報告会として開催しました。

今後、全4回にわたって、活動報告会の模様をお伝えします。

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当日配布の資料はこちら

当日は、あいにくの雨模様でしたが、大勢の方にご来場いただきました。
ご来場いただいた方には、復興支援専門員の安田が持っている「ノベルティ」をプレゼント!
これを目当ての人がいたかどうかは別にして(笑)

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当日のゲストは、佐藤B作さんとなすびさん。
活動報告会は、第一部のゲストプレゼン“なすびさん”からスタートしました。

なすびさん

なすびさんは、エベレスト登頂に3回チャレンジ(エベチャレ)しています。
最初、SNSで挑戦意欲を書き込んだ際は、福島県出身と言うこともあり、「便乗や売名行為ではないか?」と、当初は批判を沢山されました。
しかし、自身が震災後に様々な考えや行動を起こす中で、直接応援の他に「福島のみんなと一緒に積み上げられる間接応援」もあるのではないか?と考えはじめ、
「何もやらないで後悔するよりは、やって後悔しよう」の想いで応援してくださる人を探しました。
もし自分に奇跡が起こせたら、沢山の県民が何かを挑戦する切っ掛けになるのではないか?と。
エベレスト登頂チャレンジに関しては、結果だけが全てではなく、経過や途中過程を大事にして貰えた結果、今は「沢山の人に応援していただける様になった」と経験談を熱く語られました。
なすびさんの話は、復興や地域創生に関わる者にとっても深く共感できる素晴らしい内容でした。

 

さて、活動報告会第一部の発表トップば「ふたさぽ」の小林辰洋さん。(双葉町復興支援員

双葉町小林さん

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双葉町は現在96%が帰還困難区域になっており、東京出身の小林さんが『ふるさとがなくなること』はどんな意味を持つのか?町民から聞いた話が印象的でした。

「ふるさとは原点である・自分をつくって来た鏡・自分の証明」等の会話を良く聞くそうです。ふたさぽは双葉町役場の『広報(サポート)部門』と『コミュニティ部門』をサポートしながら、そんな町民のみなさんの想いに触れています。

『コミュニティ部門』は、自治会の立ち上げやサポートを行うエリア型とまちづくりに関わるようなコミュニティサポートをするテーマ型に分かれて活動しています。

『広報(サポート)部門』は、避難によってバラバラになってしまったために、町単独では情報が届きにくい所を、復興支援員が手伝い、町民の皆さんへ情報をお届けしています。
約2,000台配布されている双葉町タブレット端末の稼働率は70%強、町民限定のSNS機能は月50万回以上アクセスがあることに目を付け、先日行われた「ふくしま駅伝の応援依頼」も連動し、町民向けの情報を効果的に提供していました。

小林さんは、ふるさととは何か?を真剣に考えている町民の皆さんのために、ふるさとの誇りを取り戻す事や「双葉郡や浜通りの復興と、それぞれの地域の活性化を並行して考えていきたい」「この地域をどの様にして残していくか?を常に考えています」と話を締めました。

 

2番目の発表は、新地町復興応援隊の蓮本さん。
ご覧の様に、3名の隊員がアニメで描かれており個性が際立っているチームです。

新地町蓮本さん

新地町復興応援隊では、コミュニティ支援・情報発信・被災地ツアー(新地に訪問された方へのおもてなし)を行っています。
「新地町は、南相馬市や浪江町から避難してきた方が増えている、特色がある地域でもあります。それは『福島県内に住みたい人』の表れでもあるのではないか?」と語られました。

コミュニティ支援では、元イラストレーターの東さんが、手書きのイラストマップや新商品のロゴ、イベント開催時のポスター作成なども担っています。
他にも支援員は町内情報の取材もしており、Webサイト「新地町ノート」やfacebookページ等で積極発信を行っています。
被災地ツアーは1名から受け入れをしています。

町の課題は、「建物の復旧は進んでいるが、生活の再建が上手くリンクしていない部分がある」こと。
一例として、津波被害が甚大な地域で宮城県に近いにも関わらず、水揚げ場所の関係で風評被害に悩んでいることを挙げていました。

今は良いけど5年後はどうか?の話を聞く等、普段町内をくまなく見ている復興支援員ならではの発表でした。

 

続いて、相馬市復興応援隊の井島さん(右)と藤本(左)さん。

相馬市藤本さん

相馬市観光協会所属で主な業務は被災地ツアーですが、藤本さんは
「そろそろ闇を見に来るものから脱却し、福島の光を観る観光エンターテインメントを観に来ていただきたい。浜通りの漁業が新たな観光資源の発掘や、スポーツツーリズムにも力を入れており、相馬市のみならず、福島県全体の復興支援員は地域創生が必要です。そのためには、自然あふれる福島の魅力を、もっと世界へ広げていかなくてはならない」と発言しました。

発表の当初のスライドで出された『私たちは何者?』の意味 『WHO ARE YOU?』を、『風愛友』と表現したのには意味がありました。
「震災により各地から集まった応援隊は、愛を持って地域に尽くし、同じ志を持つ仲間と友情を育んでいます。そのうちの誰かは、福島を土に返る場所と定め、風の人は土の人となり風土となるでしょう。風の人の多くは、再び助けの必要な人に飛んでいき、地域の発展に尽くすでしょう。その活動は本人も気づかないうちに、第二の故郷福島に人を導く虹の懸け橋になるでしょう。私たちは登る太陽に向かって走る一艘の小船です。これから沢山の方と交流を深め成長することで、どんな荒波も超えていける大きな船となるでしょう。水平線の先には光輝く未来があると信じ活動を続けて行きます。」と。

藤本さんは愛媛県出身、福島県への思いがあり、移住してきました。
井島さんは岩手県出身、震災前は南相馬市小高区在住で、現在は相馬市に避難されています。もともと地元出身でない2人が、相馬市のために尽力されている姿に、会場からも大きな拍手が起こりました。

 

4番目は、相馬野馬追の陣羽織を羽織って登場の南相馬市復興応援隊です。(左が横山さん、右が小田さん)
冒頭発表者の横山さんは、大阪から今年9月に赴任し、現在は南相馬市鹿島区の仮設住宅に住んでいます。

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※写真中央は南相馬市復興応援隊(かしま観光協会)の坂本さん

南相馬市の人口問題点として若年層の流出(児童数4割減)が続いています。
「どうしたら若い人に帰ってきてもらえるか・新しい人を迎えられるか?」の解決策の一案として、まず現状を知ってもらうにはどうしたら良いかと考え、『復興支援ツアー』を開催しています。
『復興支援ツアー』
は南相馬市役所観光交流課の事業で、南相馬観光協会が委託し、復興支援員が窓口業務を行っています。
受け入れ対応、行程表つくりやスケジュール調整、ボランティアガイドさんの都合がつかない時は、替わりを務める事もあります。
「南相馬市の現状を見ていただきたい」
「南相馬市の復興にかける情熱を感じて欲しい」
「南相馬市に経済効果をもたらせて欲しい」との想いで行っており、磐越道の開通も幸いし、今年度は5,000名を越える参加者を予想しています。

ツアーの参加者からの感想として、
「南相馬市の現状を知って良かった」
「原町区と小高区の違いを肌で感じた」(原町区・鹿島区:原発より30㎞圏内・小高区:20㎞圏内)
「都市部では詳しくは報道されておらず、今もなお原発事故は終わってはいないと感じた」等の答えが寄せられています。
ツアーの問題点として、
「ボランティアガイドの高齢化・教育旅行に対応できる人材の育成」
「団体客を受け入れられる食堂が少ない・大型バスの駐車場が少ない」が挙げられました。

小田さんは「2017年4月に避難指示解除予定の小高区を観たい人が増えている。参加者が増えたことで、応援の言葉をたくさん頂き、また経済効果が生まれ、関係者一同やりがいを感じている。南相馬市の復興が、双葉郡のモデルになるのではないか?」と熱く語られました。

 

第一部、最後を飾るのは田村市復興応援隊
この日入籍したばかり????の小林奈保子さんが発表者です。

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田村市復興応援隊は、2013年から田村市の都路地区で活動を行っています。
都路地区は原発事故の影響で2011年に全町避難になりましたが、2014年4月に、県内で最初に帰還が始まった所で帰還率は現在約7割です。

小林さん
山間部と言う土地柄で山の恵みを得ていたこともあり、震災前の当たり前が当たり前ではなくなってしまいました。加えて、地震があってもなくても進む過疎化・地元目線の限界。
みんな町をどうにかしたいと思っており、『復興って何なんだろう?』と正解のない問いに、地元とよそ者の知恵と経験を掛け合わせることが必要と感じ活動を行っています。
約1,000世帯を全部周り要望を聞いて歩いた上、)主に活動を3つの分野を分け、活動してきました。
①問題解決のお手伝い
②復興のタネを応援する
③交流人口の増加を目指す
活動を通し、復興から『田村オリジナルの地域おこし』への変化が見られてきています。
具体的には多岐多様にわたっており、活動年数も長いことから全容はブースでどうぞ!(^^)! 

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小林さん
今年度から特に力を入れたのは、耕作放棄地に畑を作る事です。
その中で一番の収穫は、共通言語が出来た所だと思います。
農作業と言う共通作業を行うことで、住民さんからアドバイスを頂ける機会が増え、益々絆が深まりました。

 

普段から支援員同士の横の繋がりはありますが、この活動報告会を通し、中々顔を合わせられない各地の支援員の活動内容を改めて理解したり、取り組みに対するモチベーション向上等、とても有意義な時間となりました。

【レポート】福島県復興支援専門員 安田